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旅館大安 [伊勢の風景]

旅館大安

平成26年5月10日・17日追記

 伊勢古市にあった旅館です。『写真集 明治 大正 昭和 伊勢 二見 小俣』によると、大安旅館は、「明治・大正・昭和と繁栄を続けた旅館で、二見浦にも支店があったようです。この本にもこれと同じ写真が転載されており、撮影は昭和初期頃であろうかと書かれています。
 
旅館大安のパンフレットを所蔵していますので紹介します。

表紙です。(折った状態〔四つ折り〕)
大安旅館4.jpg 

表紙を開くと周辺鳥瞰図(作者不明)があります。
大安旅館3.jpg

表面全体 (縦17.7センチ×横26.7センチ)
大安旅館1.jpg

裏側は名所旧跡案内が書かれています。
大安旅館2.jpg

このパンフレットの作成年代について

 鳥瞰図の中に参急(参宮急行電鉄〔現近鉄〕)宇治山田駅・外宮前駅(現近鉄宮町駅)・伊勢電(伊勢電鉄)大神宮駅が描かれています。参急宇治山田駅が開業したのが1931年(昭和6年)3月、伊勢電鉄が参宮急行に合併したのが1936年(昭和11年)9月です。また大神宮駅が廃止になったのは1942年(昭和17年)8月です。さらに外宮前駅の開業は1930年(昭和5年)3月、1933年(昭和8年)3月に宮町駅に改称しています。よって、1931年から1933年の間のものということになります。しかし、印刷物がすぐに訂正されるとは限りませんので、作成年代はもうすこし幅があるかもしれません。

追記

 「通りすがりの者」さんよりコメントを頂きました。有り難うございました。

 井村かね(大安の女将)『わが生涯の記 伊勢古市こぼれ話』によると、二見支店の開業は、昭和26年10月です。
 また、『写真集 明治 大正 昭和 伊勢 二見 小俣』に、「昭和46・7年には休業状態であった」との記述があります。
 画像の掲載は控えますが、筆者が所蔵する郵便番号が記載されているパンフレット(郵便番号実施:昭和43年7月)には「浦島チェーン」として、「旅館大安」「ホテル二見浦島」「ホテル浦島(和歌山県那智勝浦町)」「川湯荘(和歌山県本宮町川湯)」が併記されています。

 八太宿・近代伊勢研究家の飯田良樹先生より、「伊勢・二見浦 旅館大安支店」のパンフレットの画像をお送り下さいました。
 それによると「昭和39年11月 地上4階地下1階別館増築予定」とのスタンプが押されているそうです。また、「大浴場2カ所中浴場2カ所 同時入浴人数120名」の説明もあるそうです。

〔参考文献〕
写真集伊勢編集委員会編『写真集 明治 大正 昭和 伊勢 二見 小俣』
昭和61年8月 国書刊行会
井村かね『わが生涯の記 古市こぼれ話』
昭和43年1月 謙光社


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コメント 16

はんわし

いつもお世話になります。
「真珠会館」のことをブログに書き、そこに引用させていただきました。
よろしければお越しください。
by はんわし (2013-01-23 20:13) 

jyugemu

はんわしさん、ご無沙汰しております。
「伊勢『真珠会館』の周りをうろつく」
http://hanwashi.blogspot.jp/2013/01/blog-post_20.html
を拝見しました。
「真珠会館」の由来は存じませんでしたので、とても興味深いものでした。
拙ブログへのリンク有り難うございました。
記憶がはっきりしていませんが、昨年か一昨年の夏に改装工事をしていました。
今後ともよろしくお願いいたします。

by jyugemu (2013-01-23 21:57) 

塩野英彦

古市は、道を挟んで両側に本館と別棟があり、歴代首相のお伊勢参り際には宿泊されたことが多々ありました。
その後、宿泊はなくなりました。
近鉄特急が走り伊勢での二見浦には、近代的なホテル形式の支店がありました。
by 塩野英彦 (2013-07-14 17:31) 

jyugemu

塩野様貴重なコメント有り難うございました。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
by jyugemu (2013-07-15 21:52) 

塩野英彦

私の伯父は井村家から嫁を……その縁で学生時代にはよく行ってました。
父方の祖父がお伊勢参りの際に宿泊し書が残っていたりと、思い出深い場所です。
伊勢新聞に赤福の女将と当時の大安の大女将の対談記事が掲載されて伊勢の近代史を興味深く読んだ記憶があります。
by 塩野英彦 (2013-07-16 01:16) 

jyugemu

塩野英彦様有り難うございます。
伊勢新聞の記事は面白そうですね。
どこかで拝読したいと思います。
by jyugemu (2013-07-27 09:53) 

通りすがりの者

ホテル大安で検索して、こちらを知りました。
はじめましての者がすみません。
もう40年以上前になりますが、二見浦に海水浴に行って、
ホテル大安に数回、泊まりました。大阪から近鉄特急に乗って
行ったんでしょうね。

どうして海水浴で伊勢の二見浦を、ホテル大安を選んだのかは
誰も覚えていません。祖父、祖母、いとこも参加して
楽しかったですね。大きなホテルだったと思いますが、
ホテル名に特色があって、覚えていました。

本店の旅館はものすごく立派だったようですね。
あったと過去形ということは、旅館ももうないのですか。
家族の者が二見浦の近くに行った時、ホテルはもうなかったようだし、
聞いてみたけど何もわからなかったと言っていました。

経営が替わってしまったんですか? 何があったんでしょうか。
by 通りすがりの者 (2014-05-08 23:05) 

jyugemu

通りすがりの者さん、有り難うございます。
記事に少々追記を致しました。
浦島傘下になった経緯を含め、詳細は不明です。

by jyugemu (2014-05-10 14:52) 

京男

おはようございます。
いつも貴重な資料を楽しみにしています。
いろいろなドラマがあったのでしょうね。
タイムマシンで泊まりに行きたいですね。
by 京男 (2014-05-11 04:58) 

jyugemu

京男さん有り難うございます。
外宮前の「山田館」さん
古市の「麻吉旅館」さん
河崎の「星出館」さんが
昔の風情を残しています。
by jyugemu (2014-05-11 09:56) 

通りすがりの者

私のつまらないコメントにレスしていただき、ありがとうございます。
そして追記までしていただいて、深く感謝いたします。
お手数をお掛けして、本当に申し訳ないです。

バブル崩壊に関係しているのかと思いましたが、それより相当前なんですね。昭和46,7年に休業状態なんて当時は高度成長の時代で景気は良かったのでは?と思いますが、謎ですね。

最近は伊勢の有名和菓子メーカーの内紛?のニュースが新聞に載っていましたが、明るい話題を聞きたいですね。


by 通りすがりの者 (2014-05-11 22:15) 

道東放浪子

伊勢市に数日帰りました。伊勢市駅前が随分変わっていました。
それぞれの建物が自己主張していて「街並みの美しさ」が感じられません。桂離宮や伊勢神宮に共通する簡素な美しさ、これが表現されることを望みます。
それとも色町共通の猥雑さに溢れた街並みを目指しているのでしょうか?
by 道東放浪子 (2014-05-13 07:52) 

jyugemu

通りすがりの者さん、有り難うございます。
通りすがりの者さんのようなコメントを頂くことにより、
新たな視点で振り返ることができます。
今後とも伊勢の思い出をお聞かせ下さい。

古市は、明治に市電が開通して以降、
人の流れが途絶えてしまったようです。
by jyugemu (2014-05-17 20:32) 

jyugemu

道東放浪子さん、有り難うございます。

道東放浪子さんブログに「一時休止」とありましたので、
もしや、御帰省ではないかと思っていました。

仰るとおり、町並み保存には多くの課題があると痛感します。



by jyugemu (2014-05-17 20:38) 

道東放浪子

帰郷
身内に不幸があり、道東での気ままな生活にピリオドを打ちました。
近距離からこのブログを楽しみに拝見します。
by 道東放浪子 (2014-05-27 19:29) 

jyugemu

道東放浪子さん、有り難うございます。
北海道のワイルドな世界のブログ楽しかったです。
これからも、ご教示のほど御願い申し上げます。
by jyugemu (2014-06-01 08:59) 

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